『詩経』は、305篇 39,234字から成る中国最古の詩篇で、古くは単に「詩」と呼ばれ、また周代に作られたため「周詩」とも呼ばれ、儒教で基本経典とされる五経のひとつに挙げられています。
四書『大学』『中庸』『論語』『孟子』
・『論語』 – 孔子門弟(春秋・戦国)10巻20篇 11,705字
論語より学ぶ!人としての「徳」と「命」!
・『孟子』 – 孟軻(戦国)14巻7篇 34,685字
孟子より学ぶ!性善説と王道に基づくリーダーの心得!
『孟子』滕文公章句と「花燃ゆ」松陰が説く学ぶ意味について!
・『大学』 – 曾参(春秋)1巻6章 1,753字(『礼記』第42篇と重複)
大學(大学)より学ぶ!人を治める道の書!
・『中庸』 – 孔伋(春秋・戦国)1巻19章 3,568字(『礼記』第31篇と重複)
中庸より学ぶ!過ぎたるは猶及ばざるが如し!
五経『易経』
・『易経(周易)』 – 伏羲(神代)・周文王(周)・周公旦(周)・孔丘(春秋)2巻12篇64卦 24,107字
当たるも八卦、当たらぬも八卦 易経って何?
易経 実際に占う方法です
易経 実際に易を占ってみましょう。
易経 本来の在り方を知ることが大事です。
干支から見る、2014年甲午から2015年乙未の解明・啓示
五経『書経』
・四書五経の五経『書経』より学ぶ!地平らかに天成り、六府三事、允に治まる!
五経『礼経』
・四書五経の五経『礼経』より学ぶ!大学、中庸を出典とする礼の経書!
収められているものは、西周初期(前11世紀)から東周中期(前6世紀)に至る約500年間の作品群と推測されています。
その内容は、周王朝の比較的安定した時代にふさわしい明るい叙情詩から、混乱期を反映する暗い叙事詩まで多彩ですが、数のうえでもっとも多いのは恋愛詩であることから、儒教以前の古代歌謡の黄金時代に花開いた中国文学史上まれな恋愛文学ないし女流文学の一面を持っていると言われています。
構成としては、(五伝承によれば)孔子が門人の教育のために編纂したもので
・各地の民謡を集めた「風」
・貴族や朝廷の公事・宴席などで奏した音楽の歌詞である「雅」
・朝廷の祭祀に用いた廟歌の歌詞である「頌」(周・魯・商の3什編)
に大別されて、周の朝廷の宴会に歌われたものと言われています。
「風」はさらに15の「国風」(周南・召南・邶・鄘・衛・王・鄭・斉・魏・唐・秦・陳・檜・曹・豳の15の国と地域の小唄や民謡)に分れて黄河沿いの国々の民謡を主とし、「雅」は「大雅」(文王・生民・蕩の3什編)と「小雅」(鹿鳴・南有嘉魚・鴻鴈・節南山・谷風・甫田・魚藻の7什編)に分れ、建国伝説を詠んだ長編叙事詩を含んでいます。
『詩経』の内容については、以下のサイトなども参考にしてください。
・詩経国風:漢詩と中国文化
【詩経 目次】
[国風(こくふう)] 160篇
[周南(しゅうなん)] 11篇
├001 関雎(かんしょ)
├002 葛覃(かったん)
├003 卷耳(けんじ)
├004 樛木(きゅうぼく)
├005 螽斯(しゅうし)
├006 桃夭(とうよう)
├007 兔罝(としゃ)
├008 芣苢(ふい)
├009 漢広(かんこう)
├010 汝墳(じょふん)
└011 麟之趾(りんしし)
[召南(しょうなん)] 14篇
├012 鵲巣(じゃくそう)
├013 采蘩(さいはん)
├014 草蟲(そうちゅう)
├015 采蘋(さいひん)
├016 甘棠(かんとう)
├017 行露(こうろ)
├018 羔羊(こうよう)
├019 殷其靁(いんきらい)
├020 摽有梅(ひょうゆうばい)
├021 小星(しょうせい)
├022 江有汜(こうゆうし)
├023 野有死麕(やゆうしきん)
├024 何彼襛矣(かひじょうい)
└025 騶虞(すうぐ)
[邶風(はいふう)] 19篇
├026 柏舟(はくしゅう)
├027 緑衣(りょくい)
├028 燕燕(えんえん)
├029 日月(じつげつ)
├030 終風(しゅうふう)
├031 擊鼓(げきこ)
├032 凱風(がいふう)
├033 雄雉(ゆうち)
├034 匏有苦葉(ほうゆうこよう)
├035 谷風(こくふう)
├036 式微(しょくび)
├037 旄丘(ぼうきゅう)
├038 簡兮(かんけい)
├039 泉水(せんすい)
├040 北門(ほくもん)
├041 北風(ほくふう)
├042 静女(せいじょ)
├043 新台(しんだい)
└044 二子乗舟(にしじょうしゅう)
[鄘風(ようふう)] 10篇
├045 柏舟(はくしゅう)
├046 牆有茨(しょうゆうし)
├047 君子偕老(くんしかいろう)
├048 桑中(そうちゅう)
├049 鶉之奔奔(じゅんしほんぽん)
├050 定之方中(ていしほうちゅう)
├051 蝃蝀(ていとう)
├052 相鼠(しょうそ)
├053 干旄(かんぼう)
└054 載馳(さいち)
[衛風(えいふう)] 10篇
├055 淇奧(きいく)
├056 考槃(こうはん)
├057 碩人(せきじん)
├058 氓(ぼう)
├059 竹竿(ちくかん)
├060 芄蘭(がんらん)
├061 河広(かこう)
├062 伯兮(はくけい)
├063 有狐(ゆうこ)
└064 木瓜(ぼくか)
[王風(おうふう)] 10篇
├065 黍離(しょり)
├066 君子于役(くんしうえき)
├067 君子陽陽(くんしようよう)
├068 揚之水(ようしすい)
├069 中谷有蓷(ちゅうこくゆうたい)
├070 兔爰(とえん)
├071 葛藟(かつるい)
├072 采葛(さいかつ)
├073 大車(たいしゃ)
└074 丘中有麻(きゅうちゅうゆうま)
[鄭風(ていふう)] 21篇
├075 緇衣(しょくい)
├076 将仲子(しょうちゅうし)
├077 叔于田(しゅくうでん)
├078 大叔于田(たいしゅくうでん)
├079 清人(せいじん)
├080 羔裘(こうきゅう)
├081 遵大路(じゅんたいろ)
├082 女曰雞鳴(じょえつけいめい)
├083 有女同車(ゆうじょどうしゃ)
├084 山有扶蘇(さんゆうふそ)
├085 蘀兮(たくけい)
├086 狡童(こうどう)
├087 褰裳(けんしょう)
├088 丰(ふう)
├089 東門之墠(とうもんしせん)
├090 風雨(ふうう)
├091 子衿(しきん)
├092 揚之水(ようしすい)
├093 出其東門(しゅっきとうもん)
├094 野有蔓草(やゆうまんそう)
└095 溱洧(しんい)
[斉風(せいふう)] 11篇
├096 雞鳴(けいめい)
├097 還(せん)
├098 著(ちょ)
├099 東方之日(とうほうしじつ)
├100 東方未明(とうほうみめい)
├101 南山(なんざん)
├102 甫田(ほでん)
├103 盧令(ろれい)
├104 敝笱(へいこう)
├105 載駆(さいく)
└106 猗嗟(いさ)
[魏風(ぎふう)] 7篇
├107 葛屨(かつく)
├108 汾沮洳(ふんしょじょ)
├109 園有桃(えんゆうとう)
├110 陟岵(ちょくこ)
├111 十畝之間(じゅうほしかん)
├112 伐檀(ばつたん)
└113 碩鼠(せきそ)
[唐風(とうふう)] 12篇
├114 蟋蟀(しつしゅつ)
├115 山有枢(さんゆうすう)
├116 揚之水(ようしすい)
├117 椒聊(しょうりょう)
├118 綢繆(ちょうびゅう)
├119 杕杜(ていと)
├120 羔裘(こうきゅう)
├121 鴇羽(ほうう)
├122 無衣(ぶい)
├123 有杕之杜(ゆうていしと)
├124 葛生(かつせい)
└125 采苓(さいれい)
[秦風(しんふう)] 10篇
├126 車鄰(しゃりん)
├127 駟驖(してつ)
├128 小戎(しょうじゅう)
├129 蒹葭(けんか)
├130 終南(しゅうなん)
├131 黄鳥(こうちょう)
├132 晨風(しんふう)
├133 無衣(ぶい)
├134 渭陽(いよう)
└135 権輿(けんよ)
[陳風(ちんふう)] 10篇
├136 宛丘(えんきゅう)
├137 東門之枌(とうもんしふん)
├138 衡門(こうもん)
├139 東門之池(とうもんしち)
├140 東門之楊(とうもんしよう)
├141 墓門(ぼもん)
├142 防有鵲巣(ぼうゆうじゃくそう)
├143 月出(げつしゅつ)
├144 株林(ちゅりん)
└145 沢陂(たくひ)
[檜風(かいふう)] 4篇
├146 羔裘(こうきゅう)
├147 素冠(そかん)
├148 隰有萇楚(しゅうゆうちょうそ)
└149 匪風(ひふう)
[曹風(そうふう)] 4篇
├150 蜉蝣(ふゆう)
├151 候人(こうじん)
├152 鳲鳩(しきゅう)
└153 下泉(かせん)
[豳風(ひんふう)] 7篇
├154 七月(しちげつ)
├155 鴟鴞(しきょう)
├156 東山(とうざん)
├157 破斧(はふ)
├158 伐柯(ばつか)
├159 九罭(きゅうよく)
└160 狼跋(ろうばつ)
[小雅(しょうが)] 74篇
[鹿鳴之什(ろくめいのじゅう)] 10篇
├161 鹿鳴(ろくめい)
├162 四牡(しぼ)
├163 皇皇者華(こうこうしゃか)
├164 常棣(じょうてい)
├165 伐木(ばつぼく)
├166 天保(てんほう)
├167 采薇(さいび)
├168 出車(すいしゃ)
├169 杕杜(ていと)
├170 魚麗(ぎょり)
├亡詩 南陔(なんがい)
├亡詩 白華(はくか) … 集伝「白華之什」
└亡詩 華黍(かしょく)
[南有嘉魚之什(なんゆうかぎょのじゅう)] 10篇
├171 南有嘉魚(なんゆうかぎょ)
├172 南山有台(なんざんゆうだい)
├亡詩 由庚(ゆうこう)
├亡詩 崇丘(すうきゅう)
├亡詩 由儀(ゆうぎ)
├173 蓼蕭(りくしょう)
├174 湛露(たんろ)
├175 彤弓(とうきゅう) … 集伝「彤弓之什」
├176 菁菁者莪(せいせいしゃが)
├177 六月(りくげつ)
├178 采芑(さいき)
├179 車攻(しゃこう)
└180 吉日(きつじつ)
[鴻雁之什(こうがんのじゅう)] 10篇
├181 鴻雁(こうがん)
├182 庭燎(ていりょう)
├183 沔水(めんすい)
├184 鶴鳴(かくめい)
├185 祈父(きほ) … 集伝「祈父之什」
├186 白駒(はくく)
├187 黄鳥(こうちょう)
├188 我行其野(がこうきや)
├189 斯干(しかん)
└190 無羊(ぶよう)
[節南山之什(せつなんざんのじゅう)] 10篇
├191 節南山(せつなんざん)
├192 正月(せいげつ)
├193 十月之交(じゅうげつしこう)
├194 雨無正(うぶせい)
├195 小旻(しょうびん) … 集伝「小旻之什」
├196 小宛(しょうえん)
├197 小弁(しょうはん)
├198 巧言(こうげん)
├199 何人斯(かじんし)
└200 巷伯(こうはく)
[谷風之什(こくふうのじゅう)] 10篇
├201 谷風(こくふう)
├202 蓼莪(りくが)
├203 大東(たいとう)
├204 四月(しげつ)
├205 北山(ほくさん) … 集伝「北山之什」
├206 無将大車(ぶしょうたいしゃ)
├207 小明(しょうめい)
├208 鼓鍾(こしょう)
├209 楚茨(そし)
└210 信南山(しんなんざん)
[甫田之什(ほでんのじゅう)] 10篇
├211 甫田(ほでん)
├212 大田(たいでん)
├213 瞻彼洛矣(せんひらくい)
├214 裳裳者華(しょうしょうしゃか)
├215 桑扈(そうこ) … 集伝「桑扈之什」
├216 鴛鴦(えんおう)
├217 頍弁(きべん)
├218 車舝(しゃかつ)
├219 青蠅(せいよう)
└220 賓之初筵(ひんししょえん)
[魚藻之什(ぎょそうのじゅう)] 14篇
├221 魚藻(ぎょそう)
├222 采菽(さいしゅく)
├223 角弓(かくきゅう)
├224 菀柳(うつりゅう)
├225 都人士(とじんし)
├226 采緑(さいりょく)
├227 黍苗(しょびょう)
├228 隰桑(しゅうそう)
├229 白華(はくか)
├230 綿蠻(めんばん)
├231 瓠葉(こよう)
├232 漸漸之石(ざんざんしせき)
├233 苕之華(ちょうしか)
└234 何草不黄(かそうふこう)
[大雅(たいが)] 31篇
[文王之什(ぶんおうのじゅう)] 10篇
├235 文王(ぶんおう)
├236 大明(たいめい)
├237 緜(めん)
├238 棫樸(よくぼく)
├239 旱麓(かんろく)
├240 思斉(しせい)
├241 皇矣(こうい)
├242 霊台(れいだい)
├243 下武(かぶ)
└244 文王有声(ぶんおうゆうせい)
[生民之什(せいみんのじゅう)] 10篇
├245 生民(せいみん)
├246 行葦(こうい)
├247 既酔(きすい)
├248 鳧鷖(ふえい)
├249 假楽(からく)
├250 公劉(こうりゅう)
├251 泂酌(けいしゃく)
├252 卷阿(けんあ)
├253 民労(みんろう)
└254 板(はん)
[蕩之什(とうのじゅう)] 11篇
├255 蕩(とう)
├256 抑(よく)
├257 桑柔(そうじゅう)
├258 雲漢(うんかん)
├259 崧高(すうこう)
├260 烝民(じょうみん)
├261 韓奕(かんえき)
├262 江漢(こうかん)
├263 常武(じょうぶ)
├264 瞻卬(せんぎょう)
└265 召旻(しょうびん)
[頌(しょう)] 40篇
[周頌(しゅうしょう)] 31篇
[清廟之什(せいびょうのじゅう)] 10篇
├266 清廟(せいびょう)
├267 維天之命(いてんしめい)
├268 維清(いせい)
├269 烈文(れつぶん)
├270 天作(てんさく)
├271 昊天有成命(こうてんゆうせいめい)
├272 我将(がしょう)
├273 時邁(じばい)
├274 執競(しつけい)
└275 思文(しぶん)
[臣工之什(しんこうのじゅう)] 10篇
├276 臣工(しんこう)
├277 噫嘻(いき)
├278 振鷺(しんろ)
├279 豊年(ほうねん)
├280 有瞽(ゆうこ)
├281 潜(せん)
├282 雝(よう)
├283 載見(さいけん)
├284 有客(ゆうかく)
└285 武(ぶ)
[閔予小子之什(びんよしょうしのじゅう)] 11篇
├286 閔予小子(びんよしょうし)
├287 訪落(ほうらく)
├288 敬之(けいし)
├289 小毖(しょうひ)
├290 載芟(さいさん)
├291 良耜(りょうし)
├292 絲衣(しい)
├293 酌(しゃく)
├294 桓(かん)
├295 賚(らい)
└296 般(はん)
[魯頌(ろしょう)] 4篇
├297 駉(けい)
├298 有駜(ゆうひつ)
├299 泮水(はんすい)
└300 閟宮(ひきゅう)
[商頌(しょうしょう)] 5篇
├301 那(だ)
├302 烈祖(れつそ)
├303 玄鳥(げんちょう)
├304 長発(ちょうはつ)
└305 殷武(いんぶ)
【一部抜粋】
・維鵲有巣 維鳩居之。(召南 鵲巣)
鵲の巣があれば、そこにはその巣を借りた鳩が住んでいる。
・我心匪鑑 不可以茹。(北風 柏舟,“北”の正字には作りにおおざとが付く)
私の心は物事を映し出す鏡ではない、だから他人の心をそのまま映し出すようにして推量することなどはできない。
・凱風自南 吹彼棘心。(北風 凱風)
万物に生命の息吹を吹き込む風は南から吹いてくる、その生命力に満ちた風は茨のような棘を持っている木にも差別なく吹き付けて、木々を芽生えさせていくのである。
・深則厲 浅則掲 (北風 ホウ有苦葉,“北”の正字にはつくりにおおざとが付く)
川が深ければ衣全体をまくりあげて渡り、川が浅ければ衣の裾だけを掲げて渡る。
・采封采韮 無以下體 (北風 谷風)
青菜や大根を採る時には、苦味(あく)の強い下の部分を採ってはいけない。
・誰謂荼苦 其甘如薺 (北風 谷風)
人々は荼をとても苦いものだと言っているが、荼の苦味などは人生全体の苦味と比べれば、薺のように甘いものである。
・就其深挨 方之舟之 就其浅挨 泳之游之 (北風 谷風,“北”の正字にはつくりにおおざとが付く)
川の水が深ければ、筏(いかだ)を組んで渡ったり、舟に乗って渡ったりする。川の水が浅ければそこに潜ったり、泳いでみたりする。
・旄丘之葛兮 何誕之説兮 (北風 式微)
旄丘に生えている葛の草は、どうしてあんなに伸び伸びと生長していて節があるのだろうか。
・之死矢靡他 (北風 柏舟)
死に至るような苦難にあっても、私は決して裏切りません(二心は抱きません)。
・綴凍在東 莫之敢指 (庸風)
虹がもし東の空に架かっている時には、色恋沙汰に純情な人間は、それを敢えて指さしたりはしないものである。
・相鼠有皮 人而無儀 (庸風 相鼠)
鼠でさえも鼠としての本性である皮があるものだ、そうであればこそ、人間には人間としての礼儀や威容といったものが備わっていなければならない。
・渉彼阿丘 言采其亡 (庸風 載馳)
あの丘に登ってみて、その丘の上でハマグリソウという草を採る。
・如切如磋 如琢如磨 (衛風 其奥)
(玉石を磨くような努力・自己研鑽とは)玉石を切るようなもの、切った玉の形を整えるようなもの、その石を打って整えるようなもの、更に丁寧に磨き上げるようなものである。
・衣錦ケイ衣 (衛風 考槃)
華やかな錦の衣服を着る場合には、ケイ衣(けいい)という『薄衣』を上から羽織ったほうが良い。
・豈無膏沐 誰適為容 (衛風 伯今)
おしゃれをしようと思えば、化粧や垢取りのための米汁がないわけではないが、夫がいない今の状況で誰のために自分の容姿を美しく飾り立てる必要があるのだろうか。
・行遇靡靡 中心揺揺 (王風 黍離)
先に行こうとする足は遅々として進むことができず、心の中はさまざまな思いが溢れて戸惑っている。
・悠悠蒼天 此何人哉 (王風 黍離)
高く遠く広がっている青空よ、今日のように戦乱の時代を引き起こしたのは、一体誰なのか。
・揚之水 不流束薪 (王風 揚之水)
高く上がって勢いのある波でもいったん崩れてしまえば、もはや軽い束ねた薪さえも押し流す事ができない。